アミノ酸シャンプー とは
アミノ酸シャンプー とは何か
アミノ酸シャンプーとは、洗浄成分に、アミノ酸洗浄成分を使っているシャンプーを言います。
シャンプー全体がアミノ酸成分という訳ではなく、あくまで「洗浄成分」がアミノ酸成分ということです。
シャンプーの配合成分をおおまかに分類すると
①水
②洗浄成分
③保湿剤などの「髪質/頭皮」改善成分
④植物エキス
⑤精油(エッセンシャルオイル)
⑥防腐剤
⑦着色料
⑧香料
という感じになります。
シャンプーが、これだけたくさんの成分で配合されている中で、その中のたった一つの成分である「洗浄成分」にアミノ酸成分が使われている、というだけで「アミノ酸シャンプー」と呼ばれるのです。
もう一度言います。
アミノ酸シャンプーとは、上記配合成分のうち「②洗浄成分」に、アミノ酸洗浄成分が使われているものをいいます。
では、なぜたった一つの成分によって、「アミノ酸シャンプー」などという呼び名が付くのか。
それは、洗浄成分が「水」の次に配合量が多く、最も重要な成分だからです。
この「洗浄成分」に何を使っているかで、シャンプーの質が決まるといっても過言ではないのです。
アミノ酸シャンプーの成分「アミノ酸洗浄成分」とは
アミノ酸洗浄成分とは、原料にアミノ酸を使っているものを言います。
<アミノ酸洗浄成分例>
ココイルグルタミン酸ナトリウム
ラウロイルメチルアラニンナトリウム
ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム
上記は、シャンプーに多く配合されている代表的なアミノ酸洗浄成分ですが、赤字の部分がアミノ酸です。
ココイルとはココナッツオイル、つまりヤシ油またはパーム油を指します。
ラウロイルとはラウリン酸、つまりヤシ油またはパーム油から抽出したラウリン酸エステルを指します。
ナトリウムとは、水酸化ナトリウムのナトリウム部分(塩基)を指します。
つまりアミノ酸シャンプーは
①ヤシ油orパーム油 ②アミノ酸 ③塩基(水酸化ナトリウム等)
を原料として、化学合成して作られています。
アミノ酸とは
アミノ酸とは、人間の体を作っている「タンパク質」を構成する物質です。現在見つかっている約360種類のアミノ酸のうち、20数種類が人間のたんぱく質を形成しています。
髪の毛、肌、内臓、血液、筋肉、コラーゲン、脳、ホルモン、その他、身体の様々な部分がたんぱく質で出来ていて、それらたんぱく質は全て、アミノ酸で構成されています。
アミノ酸シャンプーに使われているアミノ酸は、人間のたんぱく質を構成しているアミノ酸が使われています。
アミノ酸シャンプーの特徴(他のシャンプーとの違い)
①洗浄力がマイルド
②髪を傷める刺激がほとんどない
③頭皮のフケを溶かす作用はほとんどない
④体内に滞留する時間が少ない
アミノ酸シャンプーの特徴としては、おおよそ上記4つになります。以下に詳しく説明します。
アミノ酸シャンプーは洗浄力がマイルド
洗浄力とは「油と水を混ぜる力」のことです。
どういうことか?
よーく考えてみてください
髪が水だけで綺麗に洗えれば、シャンプーいりませんよね!
シャンプーだけではありません。
台所洗剤も
洗濯洗剤も
歯磨き粉も
水だけで汚れが落ちるなら、みーんな必要ありません。
水だけでは汚れが落ちないのです。
落ちない理由は、それが油汚れだからです。
水と油は混ざりません。
だから、油汚れはいくら水で洗ってもなかなか落ちないのです。
ところが、油汚れを洗剤によって水に混ぜてしまえば、水で流せるようになるのです。もう一度言います。洗浄力とは「水と油を混ぜる力」のことです。
・・・で、アミノ酸シャンプーですが
洗浄力(=水と油を混ぜる力)がちょうどいいのです。
洗浄力が強過ぎると、頭皮の脂を根こそぎ落としてしまって、カサカサになってしまいます。その点、アミノ酸シャンプーはマイルドな洗浄力で、髪にも頭皮にも優しいシャンプーなのです。
アミノ酸シャンプーは髪を傷める刺激がほとんどない
ここで言う刺激とは「たんぱく質変成作用」というものです。
玉子をゆでるとゆで卵になり、元の生卵には戻りませんよね。肉を焼くと、生肉には戻りませんよね。
玉子や肉のたんぱく質が熱によって変性したからです。これを「たんぱく質変成作用」と言います。
例えば、最もメジャーなラウレス硫酸ナトリウムを使った高級アルコールシャンプーでは、強いたんぱく質変成作用を示します。
そして、髪の毛はケラチンというたんぱく質で出来ています。
つまり、たんぱく質変成作用が強いシャンプーは、ゆでるがごとく、焼くがごとく、髪のケラチンを変性させてしまうわけです。
アミノ酸シャンプーには、髪のケラチンを変性させる心配がありません。
頭皮のフケを溶かす作用はほとんどない
フケも元はと言えば「皮膚」です。つまり、たんぱく質ということになります。
アミノ酸シャンプーには、たんぱく質変成作用がほとんどありませんから、フケも溶かすことはできません。
もちろん、フケを汚れとして浮き上がらせて、洗い流すことは可能です。
よって、フケ症などでない普通の頭皮には、アミノ酸シャンプーで十分な洗浄力だと思います。
しかし、フケ症の方には、アミノ酸シャンプーの洗浄力は物足りないかもしれません。
体内に滞留する時間が少ない
シャンプーは、毛穴から体内に入っていきます。そして、体内に入ったシャンプーは間違いなく「ゴミ」です。
デトックスという言葉があるとおり、ゴミは素早く体外に出したほうがいいわけです。
その点、アミノ酸シャンプーの体内滞留時間は短く、早く体外に出てくれます。
アミノ酸シャンプー 以外のシャンプー
アミノ酸シャンプー の他にはどんなシャンプーがあるのか
他のシャンプーはつまり「アミノ酸洗浄成分」以外の洗浄成分が使われているシャンプー、ということになります。
アミノ酸シャンプーの他には
①石鹸シャンプー
②高級アルコールシャンプー
があります。
石鹸シャンプーは、洗浄成分が石鹸で作られています。
高級アルコールシャンプーは、洗浄成分が高級アルコールから作られています。
洗浄成分の主成分は以上3つで、その他に上記3つを補助する洗浄成分が存在します。
アミノ酸シャンプー のアミノ酸洗浄成分は石鹸と非常によく似ている
アミノ酸シャンプーのアミノ酸洗浄成分は、石鹸と非常によく似ています。どう似ているかというと・・・
(ココナッツオイル+アミノ酸)×(水酸化ナトリウム)→アミノ酸洗浄成分
(ココナッツオイル)×(水酸化ナトリウム)→石鹸
つまり、石鹸を作る過程にアミノ酸を加えたものが、アミノ酸洗浄成分なのです。ちなみに、液体石鹸は、石鹸と原料が微妙に異なっています。
(ココナッツオイル)×(水酸化カリウム)→液体石鹸
この違いは「固形」か「液体」かで決まります。
ですから、シャンプーやボディソープの石鹸は、水酸化カリウムを使った液体石鹸ということになります。
安いアミノ酸シャンプーはおすすめ?
結論から言うと「高級アルコール」「石鹸」が入った混ぜ物はおすすめできません。
アミノ酸シャンプーと謳いながら、アミノ酸洗浄成分以外の「高級アルコール洗浄成分」や「石鹸洗浄成分」を混ぜているシャンプーがあります。
石鹸も良い洗浄成分だと思いますが、混ぜてしまうと、アミノ酸シャンプーの特徴が失われてしまいます。
ゲルファミリーアミノシャンプーなど、安くて良いアミノ酸シャンプーがあり、こちらはおすすめです。
市販のアミノ酸シャンプーでおすすめは?
くせ毛.netでおすすめとして紹介しているシャンプーは、ほぼ市販されています。
しかし、市販で買うより安かったり、お得に買えるシャンプーがあるので、くせ毛におすすめのシャンプーランキング25選では、お得に買えるページを常に探してリンクしています。
お得に買う方法がないシャンプーについては、楽天やAmazonのリンクをご紹介しています。
参考文献
小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
朝日新聞社 コトバンク(アミノ酸)
ウィキペディア たんぱく質を構成するアミノ酸
東邦大学 アミノ酸とペプチド
文部科学省 日本食品標準成分表 アミノ酸成分表編
新田ゼラチン株式会社 ゼラチン・コラーゲンのアミノ酸組成
国立スポーツ科学センター たんぱく質-アミノ酸